仙台☆地域情報
奥州街道に沿って見どころいっぱいの仙台
現在では日本一長い国道である国道4号線となっている奥州街道は、江戸時代に整備された道。もともとは現在の東京から福島県の白河市までをつなぐ道でしたが、江戸時代後期になると白河市から宮城県の仙台市に至る「仙台道」が加わり、さらに仙台から青森へ、青森から海をわたって北海道に至る「松前道」が加わって、東北全体を縦断する街道となりました。
まだアスファルトも、鉄道も、飛行機も、道路公団もなかった時代のことです。街道は貴重で、温泉などを目指して旅行する庶民や、各地方を巡る役人、参勤交代の大名行列と、多くの人通りがありました。東北を旅行して優れた俳句を遺した松尾芭蕉も、この街道を使っています。そんな街道が通っている東北各地の主だった街で、旅館や商店が集まる宿場が栄え、やがてそのまわりに繁華街が形成されていったのは、当然のなりゆきだと言えるでしょう。
今、東北地方で最も賑わっている仙台市の国分町も、かつて奥州街道沿いにひらかれた街が発展してきたものです。国道4号線から西に入ったところにある国分町は、南北の晩翠通り、東西の定禅寺通りで囲われた区画の中にいろんなお店が建ち並び、ネオンが輝き、朝から晩まで賑わっています。女の子にとっては、気軽なバイト感覚でたくさん稼げるガールズバー、風俗店といったお店の求人を見つけられる街ですが、もちろん働くだけではなく、楽しく夜を過ごせる街でもあります。居酒屋やクラブ、スナック、ダイニングバーなどが並んでいます。
国分町に接し、国道4号線からすぐ入れる位置にあるサンモール商店街も、仙台市の見どころのひとつ。頭上にアーチ状の屋根が架かったアーケード街で、商店街としての規模は仙台でも最大です。綺麗な石畳の道は横幅を広くとり、街路樹が植わり、清潔で明るい雰囲気の街となっています。ファストフードショップやカフェ、ブティックやエステサロンなど、多彩なお店が左右に並んでいます。地元の人気バンドから全国的に有名なアーティストまで、さまざまな出演者がいつも名を連ねているライブハウスもあって、音楽好きの女の子にも見逃せない街であると言えるでしょう。
また、国分町を定禅寺通りの方に出ると、都会的な喧騒をふと忘れられる散歩道があります。秋には燃えるような美しい紅葉を見せるケヤキの並木道となっていて、冬の始まりの季節には落葉で道全体にあたたかなじゅうたんが敷かれたようになります。この定禅寺通り散歩道は、仙台の人々がひと息ついて美味しい空気を吸うためのエリア。夜にはイルミネーションが慎ましく輝く道で夜まで人通りがあり、お仕事に疲れたときなどにちょっと歩いてみると、気分が晴れやかになることでしょう。
奥州街道からは離れることになりますが、仙台市内には国分町から車で15分のところにあるのが仙台城の跡。ここも、仙台では外せないスポットです。仙台城は、別名「青葉城」と呼ばれ、かつて戦国時代に「独眼龍」と呼ばれた名将・伊達政宗の居城。戦国の世を生き抜いた伊達家は明治になるまで仙台を治めました。仙台城は第二次大戦中の空襲で焼失するまで国宝であり、現在は国の文化財として石垣や一部の櫓(やぐら)が保存され、公園となっています。公園には展望広場が設置され、そこからは東北でいちばん夜が明るいとされる仙台市の美しい夜景を見ることができます。東北きっての夜景スポットです。
都会的な賑わいだけでなく、東北の自然豊かな風景を楽しめるのも、仙台の魅力です。約8万平方キロメートルの面積を誇る仙台市は、その西半分を緑ゆたかな山地が占め、山あいの秋保町には有名な秋保温泉があります。怪我や病気に効く温泉として、江戸時代には日本の代表的な湯治場のひとつとなって賑わいを見せ、現在では旅館やホテルが並ぶ温泉街となっています。また、温泉地からちょっと奥に入ったところにある秋保大滝は、国が指定する「名勝」です。名勝とは見事な景色のこと。晴朗な水が滝壺に落ちる岩場の風景は、春から夏にかけては透きとおるような緑の葉々が繁り、秋には紅葉、冬は雪景色となり、四季を通して目で見て楽しめるスポットとなります。国道4号線から仙台市に入って286号線を通り、名取川に沿って62号線に乗り換えて西に進むと、温泉と滝を見られる秋保町に着きます。
このように、仙台は街中でも、自然の中でも、それぞれの楽しみ方を見つけられるエリアです。