キャストさんが支払う税金及び社会保険(前編)
松本先生の マネー講座
風俗と税金について風俗専門の税理士先生に直接質問!
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当社は税理士法人松本という風俗業界に特化した税理士事務所です。日本全国の風俗の経営者やキャストさんたちの税金の申告のお手伝いを行っております。
今回は、キャストさんが支払う税金及び社会保険について、どのようなものがあるのかについて解説します。税金及び社会保険には多くの種類がありますが、その中でも一般的にキャストさんに関係するものは、所得税・住民税・国民健康保険料・国民年金保険料の4つとなります。
デリヘルのキャストさん(25歳・未婚・子供なし・新宿区在住)で年間の収入が500万円、控除できる経費が200万円で利益(儲け)が300万円のケースで計算していきましょう。なお、キャストさんとお店の契約形態等により、給料と外注のどちらに該当するか変わることもあります。どちらに該当するかにより税金等の計算も変わりますが、ここではデリヘルで働くキャストさんが一般的に該当する外注の場合について説明をしていきます。
■税金について
所得税及び住民税は共に利益に対して課税される税金ですが、住民税が一律10%なのに対して、所得税は利益の大きさにより5%~45%と税率が変わる特徴があります。利益が300万円の場合の所得税の税率は5~10%が適用され、約17万円の所得税がかかります。住民税の税率は一律10%となり、約27万円となります。なお、所得税は更に復興特別所得税として別途所得税の額に2.1%の税金がかかり、住民税には均等割として利益に対する課税とは別に、4,000円~5,000円の税金がかかります。
■社会保険について
お昼の仕事で社会保険に入っている方以外は、国民健康保険料及び国民年金保険料の支払いも必要となります。国民健康保険料の計算は自治体により異なり少々複雑なのですが、約30万円ほどかかります。また、国民年金保険料について約20万円(平成29年度は16,490円/月)ほどかかります。国民健康保険料は自治体により負担額が数万円変わることがありますので、引っ越しをする際にはどこの自治体の国民健康保険料が安いのか調べておくと良いかもしれませんね。
■まとめ
利益が300万円あると税金及び社会保険の支払い額は、下記のとおり約90万円前後となり、かなり厳しい負担となります。
✓所得税 17万円
✓住民税 27万円
✓国民健康保険料 30万円
✓国民年金保険料 20万円
合 計 94万円
税金が高いという話はよく聞くと思いますが実は一番大変なのは、国民健康保険料の負担なんですね。次回の後編では、どのようにして負担額を下げるのかについて詳しく解説致します。
この記事を読んで下さった方が、具体的に税理士に相談したいと思われましたら、ぜひお気軽に当社へご連絡下さい。「ユカイネットを見て電話をしました。」とおっしゃって頂ければ初回無料相談にて、ご対応させて頂きます。また、当社ではキャスト専門の女性スタッフが複数在籍しておりますので、女性の方も、安心してご相談頂けると思います。
松本 崇宏(まつもと・たかひろ)税理士
「デリヘルはなぜ儲かるのか」(小学館文庫)の出版を機に日本で唯一、風俗業種に特化した税理士事務所。全国の風俗業の税務申告、相談の対応をしている。 新刊「風俗オーナー限定 最強の『節税』」(幻冬舎)が平成29年6月発売
事務所名: 税理士法人松本
事務所webサイト:風俗専門税理士事務所 姫タックス