[特集]キャストさんが支払う税金及び社会保険（後編）(風俗専門税理士「松本先生」のマネー講座)

当社は税理士法人松本という風俗業界に特化した税理士事務所です。日本全国の風俗の経営者やキャストさんたちの税金の申告のお手伝いを行っております。

前回は、キャストさんが支払う税金及び社会保険について、どのようなものがあるのかについて解説させて頂きました。今回は引き続きキャストさんが支払う税金及び社会保険をテーマに、負担額を少なくする方法について解説させて頂きます。

■負担額を少なくする方法

(1)国民健康保険料及び国民年金保険料の支払額は控除可能

前回計算したケースでは、国民健康保険料及び国民年金保険料を支払っていなかったものとして計算していますが、国民健康保険料及び国民年金保険料の支払額は利益から控除することができますので、次の年からは国民健康保険料30万円と国民年金保険料20万円の合計額である50万円を利益から差し引くことができます。これを「社会保険料控除」といいます。確定申告をする際には忘れずに控除してくださいね。なお、国民年金保険料は、その支払いを証明する控除証明書の添付が必要となります。日本年金機構から送られてくる控除証明書は大切に保管しておいてください。国民健康保険料については、書類の添付は必要ありませんが、自治体から控除証明書は送られてきませんので、自分が支払った金額や領収書はしっかりと保管しておきましょう。もし支払った金額がわからなくなってしまった場合は、市役所等に相談してみてください。自治体により対応方法は違いますが、電話で教えてくれたり、窓口で身分証明書を提示すれば支払額確認書を交付してくれるところもあります。

(2)青色申告特別控除の適用

確定申告をする場合に青色申告を選択すると各種の特典があります。その中でもキャストさんにとって大きいのが、青色申告特別控除が使える点となります。この青色申告特別控除を使うことにより利益から最大で65万円を控除できることになります。所得税・住民税・国民健康保険は、利益を基準に負担額が計算されますので、青色申告特別控除の適用を受けることで、負担額を減らすことができます。この3つの合計した利率が25％とすると、65万円×25％＝約16万円の節約となります。
また、青色申告を選択することにより、仕事とプライベートで使っている共通経費も経費として処理しやすくなります。共通経費として処理する方法はノウハウを有する税理士にお願いするのが一番ですが、その中でもキャストさんたちの仕事や業界の仕組みに精通している税理士にお願いした方が経費処理できる金額が多くなり結果として節約ができることになります。
詳しく知りたい方は、過去のコラム「確定申告は、青色？白色？」をご参照ください。

(3)国民健康保険料及び国民年金保険料の免除

国民健康保険料及び国民年金保険料は、利益の額が少ない場合等にはその一部又は全額の免除を受けることができます。ただし、免除の手続きは必ずしも自治体が自動でやってくれる訳ではなく、自分から申請して手続きを行わないといけない場合もありますので注意が必要です。申請すれば免除を受けることができたのに知らずに全額払ってましたではもったいないですので、しっかりと確認を行うことが大事となります。税理士に依頼する場合は社会保険に関するアドバイスも行いますので安心して任せることができます。

■確定申告のメリット

確定申告をすることにより所得証明が出せるようになりますので、家を借りるときや子供ができて保育所に預ける時など、いざという時に困りません。税金及び社会保険は決して安い負担ではないですが、無申告のまま税務調査で指摘を受けると更に罰金等が取られてしまいますます厳しくなります。納税は国民の三大義務であり、正面から向き合って適正な節税策を行いながら確定申告を行うことが大事になります。

この記事を読んで下さった方が、具体的に税理士に相談したいと思われましたら、ぜひお気軽に当社へご連絡下さい。「ユカイネットを見て電話をしました。」とおっしゃって頂ければ初回無料相談にて、ご対応させて頂きます。また、当社ではキャスト専門の女性スタッフが複数在籍しておりますので、女性の方も、安心してご相談頂けると思います。